| コルクはポルトガルを主産地とする地中海沿岸に生育するコルク樫の樹皮です。 樹齢約20年で、幹の直経が25cm位になると最初の剥皮を行い、以後9年周期で皮を剥いで様々な用途に使用され、樹齢250年くらいになるまで伐採することなく収穫が可能です。 従って、コルクは森林資源を枯渇させることのない天産物なのです。 コルクは木から剥がされた後、屋外に数ヶ月野積みにされ日光や雨及び風にさらされることにより、樹液や”青さ”を失い、ポリフェノールが酸化して組織が安定します。その後、コルク樹皮をきれいな水で約90分間煮沸して、コルク林に棲む虫を除き、タンニンや無機塩等の水溶性物質をコルクから除去すると共に、コルクを緻密に柔軟にします。 |
| 煮沸されたコルク樹皮は、室内に平らに積まれて2〜3週間放置することで更に安定します。次ぎに厚さと品質をベテランの作業者により分類されて各種の天然コルク製品に利用されますが、利用されなかったコルク材料や選別で不合格となったものはウエスト材料と呼ばれ、粒子状に粉砕されて、接着剤で固められたり、ゴムと混合して成形され種々の用途に利用されます。 |
| コルクの構造は、図−1に示すように6角柱の細胞が煉瓦を積むように交互になっており低級脂肪酸を結合材とした細胞質でできています。1立法センチメートルあたり2,000万〜4,000万個の小さな細胞からなり、細胞の中は空気とほとんど同じ気体で満たされています。 そのためコルクは、
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これらの優れた特長を生かして、様々な分野にコルクは利用されています。
| 利用されている分野 |
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| 1.飲料 | 安全性 | ワイン栓、ウイスキー栓、焼酎栓、日本酒栓、コルクラベル |
| 2.建設 | 弾力性・断熱性・感触 | 床材、壁材、歩行系舗装材、保温材 |
| 3.油封入電気機器 | 密封性・耐油性 | 重電機ガスケット、フロート |
| 4.輸送機器 | 密封性・耐油性 摩擦性・断熱性 |
エンジンのガスケット オートバイのクラッチ、ロケットのブースター用断熱材 |
| 5.精密機器 | 密封性 摩擦性 |
ガスメータガスケット コピー機の給紙装置 |
| 6.スポーツ | 軽量・感触・耐久性 | バドミントンのシャトルコック、卓球のラケット、ゴルフクラブのグリップ、ソフトボールの芯 |
| 7.レジャー | 軽量・感触 | 釣り竿の握り、リールのハンドル、ワックススムーザ |
| 8.教育・玩具 | 安全性・感触 | 積み木、ジグソーパズル |
| 9.理化学 | 断熱性・密封性 | コルク栓、フラスコ台 |
| 10.雑貨・その 他 | 断熱性・感触 | コースター、メモボード、鍋敷き、靴中敷、浮き |
| コルクは、緩やかに湿気を吸ったりはいたりしていますが、これは隣の細胞との水分差に対して平衡になろうとするためであり、日本ではコルク中の水分は夏期5〜6%、冬期2〜3%(100℃の恒温層で3時間乾燥時)程度となっています。 水分が少なくなると、コルクは硬くなり、圧縮に対する抵抗力を増し、一般的な切削加工性は良くなります。逆に水分が多くなると、コルクは柔らかくなり、圧縮に対する抵抗力が小さくなり、圧縮後の回復率も大きくなります。この性質を利用して直経24mmのワイン栓を内径19mmのワイン瓶に打栓します。 |
| またコルクの水分が7〜8%を超えると黴が発生しやすくなります。 黴は生育に適した条件であればどんな物にも生えますが、コルクは元来それ自身で弱いながら殺菌作用がありますので、他の木材に比べかなり黴び難く、腐りにくい素材です。とはいっても、コルクの表面に、黴の好む栄養源が付着していたり、水分や栄養分の多い容器の蓋としての使用は避けたほうがよいです。 コルクの化学成分は正確には分析されておりません。表−1は、1981年に発表されたケンブリッジ大学レポートの抜粋ですが、他のレポートでは構成比が変わっています。しかし、成分はどのレポートでも表−1の成分は含まれております。 |
表−1
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